【SURTECH2021】坂口電熱/「エミフロン薬液用ヒーター」薬液などに直接浸けて加熱可能
坂口電熱株式会社(東京都千代田区)が薬液加熱用として開発した『エミフロン薬液ヒーター』はフッ素樹脂の面状ヒーターである。従来の面状ヒーターは、絶縁材にシリコーンラバーなどを使用しているため、物性上「薬液」などに直接浸けて加熱することは困難であったが、同製品はフッ素樹脂を使用することによって直接加熱を可能とした。薬液などの液体に直接つけて加熱ができることで昇温が速く高効率・省エネルギーである他に以下の特長もあわせ持つ。
①耐候性に優れる。②ヒーター表面が非粘着性に優れ、カビ・汚れなどが発生しにくい。③熱電対内蔵のため薬液(ヒーター)の温度監視が可能。④発熱部が薄いため容器の底に設置できて、省スペースである。⑤均一加熱が可能なためヒートスポットが無く、薬液の変質などが生じにくい。
同製品の用途としては、貴金属などの鍍金液の加熱、鍍金液に関する研究開発での加熱、酸・アルカリの薬液加熱などがあげられる。規格品は「50㎖・100㎖用(48Ⅴ30W)」と、PSE適合品の「500㎖用(100V220W)」の2種類を用意。規格品以外にも、丸型や角型などの形状違い、サイズや容量などを変更した特注品の製作も可能である。
2023年に創業100周年を迎える同社は国内外のあらゆる分野のモノづくりにおける加熱工程に必要な産業用ヒーターの開発・設計・製造・販売を手がける。ヒーター以外にも、熱に関する技術を生かしたセンサーや温度コントローラー、断熱材など取り扱い製品は約5000アイテム以上に及ぶ。国内10か所の営業拠点で日本全国のお客様のご要望に応え、さらに海外窓口により国外にも幅広く対応している。海外メーカー品もそろえ、セールスエンジニアがお客様の要望から被加熱物、使用環境、加熱用途などを考慮した最適な製品をオーダーメイドで提案する。長年の知見に基づき、多様なニーズに対して金属・金型の加熱に適したカートリッジヒーター、配管加熱に適したフレキシブルなシリコーンラバーヒーター、その他の分野でも各種乾燥用ヒーター、気体加熱用ヒーター、液体加熱用ヒーターなど、用途に応じてレパートリーに富んだヒーターでお客様のご要望に応えられるのが強みだ。
エミフロン薬液ヒーターの詳細、特注品の問い合わせに関しては、坂口電熱株式会社営業本部(03‐5624-5054)まで。